198X年 世界はニューウェイヴの炎に包まれた!!
海は枯れ 地は裂け
あらゆる生命体が絶滅したかにみえた
だが・・・プログレは死滅してはいなかった!!
世 紀 末 プ ロ グ レ 伝 説
キ ン ク リ の 拳
\テーレッテー/
ということで今回はキング・クリムゾンの8thアルバム Disciplineのお話
以前、お話したRedのリリース後にバンドは解散。そこから7年後に再結成してリリースされたのが、本作
本作時点でのメンバーはGt.ロバート・フリップ Dr.ビル・ブラッフォードの2人に、Gt.Voのエイドリアン・ブリュー(フランク・ザッパの弟子)とBa.チャップマンスティックのトニー・レヴィン(名スタジオミュージシャン)と2人のアメリカ人ミュージシャンが加入している。
編成がガチすぎる。
これには「キンクリはイギリス人のバンドやろ!アメップを入れるな!」と一部のファンから反発もあったそうな。保守的ィ!!
これはDiscipline(躾の意)が必要やろなぁ…
まあ、当時何を言われてたかなんてどうでもいいので曲のお話へ
#1 Elephant Talk
はい、いきなり聴いたことない楽器が摩訶不思議なフレーズを鳴らしてることに驚いたと思います。
そう、これがチャップマンスティック
※スティックを演奏するトニー・レヴィン兄貴
今までのキンクリになかったファンキーな曲調に、Aからアルファベット順に単語を羅列しただけのタイトル通りナンセンスな歌詞。
作詞担当のメンバーを用意して文学性にもこだわっていたバンドとは思えません。
エイドリアン・ブリュー兄貴もシンプルなカッティングだけには留まらず、象の鳴き声風のギターを鳴らすなどプレイの幅も広い。
#2 Frame By Frame
いきなりイカれたギターから始まりますが、これ手動で弾いてます。イントロ長すぎてインストか思たわ。
フルスロットルなロバート・フリップ兄貴に対して本作のビル・ブラッフォードは比較的シンプルな演奏。
この曲も歌詞は特に意味は無さそう。
#3 Matte Kudasai
🚫待ってください🚫
まさかの日本語タイトル 衝撃(笑)のバラードです。
この曲はプログレ成分が控えめ
エイドリアン・ブリュー兄貴の「マァーテクーダサァーイ」には思わずニッコリ
マジでなんで待ってくださいなん?と気になって歌詞の和訳を調べてみたところ、バラードらしい物悲しい歌詞でした。
ただ、「待ってください」だけ日本語の意味は分からずじまいでした😔
#4 Indiscipline
やっとプログレらしい曲が来ましたね。これにはイギリスのお堅いリスナーも納得。
混沌とした演奏に狂気を感じるリリック、ナンセンスな楽曲が目立つ本作中で特にシリアスな1曲
#5 Thela Hum Ginjeet
寺尾順二〜🎶寺尾順二〜🎶
単音フレーズとカッティングのポリリズムから始まる謎ファンキーな曲。そして寺尾順二さんのテーマソング
トニー・レヴィン兄貴のベースラインが秀逸
ロンドン?ニューヨーク?どっちかは定かではないが、都会って怖えぇ!みたいな内容のお歌と語り。
なんでこの曲にそんなテーマ??
#6 The Sheltering Sky
コンガを取り入れた民族音楽風な曲
かと思いきや全ッ然そんなこと無かったわ!
何だこの曲。めちゃくちゃ大きい盛り上がりも無く、比較的淡々と進む。
前作までのキンクリなら尺が8分もあればラスト2分ぐらいは演奏で殴り合いをしていたはず。
キンクリも変わっちゃったな〜(痛古参ファン)
#7 Discipline
本作ラストにして表題曲
ポリリズムを取り入れ、複雑怪奇ながらギターのフレーズはメロディアス。
いや、変なフレーズではあるけども。
フリップ兄貴も変なフレーズを弾くギタリストではあるが、そこに別のベクトルで変なエイドリアン兄貴のフレーズが合わさって何故かポップに聴こえてしまうというよく分からない現象が起きています。
チャップマンスティックもいい味を出しています。
おいビル!大人しすぎやろ!それでええんか!
以上、キング・クリムゾン Disciplineのお話
今作以降、同じ編成でBeat、Three of a Perfect Pairと2作をリリースしており、本作と合わせてDiscipline期とか、ニューウェイヴ三部作とか呼ばれているらしいです。どれもやべーアルバムです。
ジャズやクラシックをルーツに持ち、偏差値の高い音楽を繰り広げていたこれまでのキンクリに比べると、割と取っ付きやすい印象はあるんじゃないでしょうか。
是非、Discipline期のキンクリを聴き倒してポリリズムでしかイけない身体になってください。
寺尾順二〜🎶寺尾順二〜🎶(AppleMusic用リンク)
寺尾順二〜🎶寺尾順二〜🎶(ほな…また…)