現在、確立している音楽ジャンルにはだいたいテンプレが存在する。
まあ、そもそもテンプレが存在しないものはジャンルとして確立されてない。もしくはまだ曖昧ってことでもある。
ロックではよくあることで、ロック以外の界隈でも多分あると思うが、テンプレの音楽性が溢れかえるとテンプレに別の音楽性や、今までになかった要素を足したエポックメイキングといえるバンド、グループが出てきて界隈を席巻することがある。
ということで、今回はメロディックハードコアバンド、そしてワールドミュージックの端くれBRAHMANの2ndアルバム A FORLORN HOPEのお話
ジャケの時点でかっこいい もう名盤
累計60万枚売れたらしい前作 A MAN OF THE WORLDから2年半後ぐらいにリリースされた本作はメロコア界どころか日本のロック史に残る名盤
やっぱりいいバンド、いいアルバムというのはその時代だけ売れたり流行る、人気があるものではなくて何十年後の後追いリスナーにも分かる普遍的なかっこよさがあるものです。
自分もそうなれたらいいなと思ったところで曲のお話しへ
#1 For One's Life
最近、1曲目SEとか雰囲気モノの曲から始まるアルバムばっかり聴いてたからなんか新鮮ですね。
冒頭のアルペジオから凡百のメロコアバンドと格の違いを見せつけてくる。
メロディアスあり、シャウトコーラスありでいきなりぶち上がること間違いなし。
#2 Basis
優勝!!
2曲目にして本作屈指のキラーチューン
冒頭の其処に立つ!!で優勝できない人はもうこのアルバム聴かなくていいです。
この曲に関しては今更語る必要もないのでとにかく聴いてください。まじで何かが其処に勃ちます 。
YouTubeにある其処に立つ集は必見
BRAHMAN 「BASIS」 其処に立つ集 - YouTube
#3 Shadow Play
勢いを落とさず3曲目
もうこの3曲の流れが好きすぎてどうにかなりそうなんで、とりあえずこの3曲は続けて聴いてください。
民族音楽情緒を感じるサビからのギターソロで早くも2回目の優勝
#4 Last war
戦争の虚しさを歌った曲かな??
盛り上がった後に来るミドルテンポの曲は最高
途中の英詩パートで雰囲気が変わるのも好(ハオ)
ある程度のハードさは保ったままとはいえ、こういった歌モノもできるあたり器用だなと。
#5 Deep
先行シングルの1曲
大体のバンドが先行シングルをアルバムに収録する際に再録するように、この曲も再録
ただ、本作の雰囲気に合わせてかキーを半音落とすというこだわりっぷり。
原曲の攻撃的な印象そのままに、半音落としたことによってメランコリックな雰囲気が際立っている。
両方サブスクで聴けるので聴き比べ必須です。
#6 Z
タイトルはゼットなのかズィーなのかゼータなのか。みんなはどれやと思う??
冒頭の歪みベースからドロドロした曲が来るのかと思いきや、本作の中では比較的開けた雰囲気の曲
曲数的にもちょうど半分なので、ここで一区切り。
後半戦に備えろ
#7 Sliding Window
意外!それはインストッ!
まさかのここでインスト。しかも明るいカントリー調の
1分ほどの短い曲ながら、しっかり展開もあるので暴れたくてたまらないメロコアキッズにも楽しめるんじゃないでしょうか。
#8 Box
温度差ァ!!
イントロのリフがBeyond The Mountainっぽかったので、初見はこの曲が1番BRAHMANっぽいなと思ったのですが皆様はいかがでしょうか。
前曲で萎えてしまったキッズたちも思わずニッコリな1曲
#9 MIS 16
ここでカバー曲
wikiによると原曲はGRUPO SEMILLAというスペイン?のバンドだそう。さすがにマニアックすぎるだろ
原曲の雰囲気はほぼ残しつつもしっかりメロディックでハードコアなアレンジになっている。
安直なパワーコードとツービートのアレンジで終わらないのがBRAHMANのセンス
これも聴き比べ必須
#10 Plastic Smile
本作でも特にオリエンタルな哀愁を感じる曲
クリーントーンのカッティングが後に来る激情パートとの良い対比になっている。
こういう曲メロコアにわかの自分は大好きなんやけどメロコアキッズ的にはどうなんやろか。
#11 Arrival Time
先行シングルで、前述のDeepとの両A面
ここに来て3拍子の歌モノか〜ヴォー!スゲー!とか思ってたら。途中のシャウトパートでひっくり返りました。
こんなんライブで聴いたらとんでもないことになるやろな〜って思ってたら実際にライブはとんでもないことになってました。
BRAHMAN live「arrival time〜NEW SENTIMENT 」(AIR JAM 2000) - YouTube
特にサムネが
#12 Bed Space Requiem
早くも本作ラストになります。
前曲からの流れもあるし、まあしっとりした曲で〆るやろな〜とか思ってたらTOSHI-LOW兄貴にぶっ飛ばされました。
最後まで静と動の対比が素晴らしい。
大人しいパートはしっかりメロディを聴かせて、激しいパートで暴れさせる。
まさにメロディックハードコア。
以上、BRAHMAN A FORLON HOPEのお話
メロコアというジャンルは必須科目としてハイスタのMAKING THE ROADは聴いたけどあまり通ってこなかったが、音楽好きの皆様ならメロコアというジャンルのテンプレは何となく分かるはず。
シンプルが故に似通ったバンドが多くなりそうなイメージ自分の中でがあったメロコアというジャンルに音楽性の広がりと可能性を感じた1枚でした
本作はメロコアに馴染みのない人も、王道のメロコアに食傷気味な人も楽しめるアルバムになっているので、是非聴いて見てほしい。
メロコアについてはあんまり語れることがないので後語りはこんなもんで…
ほな…また…