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凡人日記

文才の無さをユーモアで補おうと藻掻いている。きゅうり1本分ぐらいの栄養がある音楽ブログ

己が己を呑み込む UROBOROS

 

  どっかの回でも語ったし今後もちょいちょい語ることになるかもしれないが、バンドの歴史には音楽性の変化というものが付き物で、進化の過程では意図しなくても過去を否定することになってしまう。

 しかし、ただ否定するだけではなく時には過去と向き合いつつ、過去と現在を取り込みながら歴史は進んでいくのであります。

 

 というわけで今回は、現代日本屈指のモンスターバンド DIR EN GREYの7作目 UROBOROSのお話

 彼らの最高傑作に挙げる声も多い本作は、4作目の大名盤VULGAR(厳密に言えば3作目の鬼葬からかもしれないが…)から追求してきた、独自のヘヴィネスと痛みの表現がひとつの完成形に至っている。

 V系史に、邦楽ロック史に、ジャパニーズメタル史に残る大名盤を早速聴いていこう。

 

 

 

#1 SA BIR

 1曲目はSE タイトルはサ・ビルと読む。

重苦しく、オリエンタルな空気が漂っています。

悲鳴のような叫び声が緊張感を出していて良き。

 

 

 

#2 VINUSHKA

9分の超大作 プロモ用の短縮版でこの満足度

 いやもうまじのガチで名曲なんで今すぐフル版を聴きなさい。

 こんな大作が2曲目なのは京氏曰く、「核であるこの曲を中盤に置かず敢えて2曲目に置くことで、この核を乗り越えた人だけが先に進めるというようなところを表現したかった」とのこと。もはや何も語るまい。

 戦争がテーマの楽曲だが政治的なあれこれではなく、戦争によって生じる悲しみや痛みを表現している。歴史に残るべき名曲です。

 

 

 

#3 RED SOIL

 

 2曲目に大作を持ってきたことによりハードルが高まってしまったが、それに答えるような3曲目

ラウドながら、どこかオリエンタルな雰囲気を醸し出しています。

 途中のスキャット人間が出してる声とは思えません。

歌詞も恐らく戦争に関する内容で、全曲との繋がりが感じられて◎

 

 

 

#4 慟哭と去りぬ

 イントロから艶かしいツインギターの絡みが堪能できます。

 個人的には前作、THE MARROW OF A BONEの流れを汲んでいるように感じる。

ただ、前作の焼き回しにはならず、しっかりと本作相応にスケールアップしております。

 シャウトとか前作よりクオリティ上がってるしね。

 

 

 

#5 蜷局

これ曲名初見で読めた人います?

蜷局と書いて「とぐろ」と読みます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ここで一旦落ち着いてシャウト無しのクリーン曲

冒頭のうねるようなギターリフとお京お経で優勝できてしまう。

楽曲自体はルーズに展開されていくが、ラスサビでボーカルがオクターブ上がるので昂ります。

 

 

 

#6 GLASS SKIN

 本作の先行シングルにして、大名曲

透明感のあるメディアムテンポ曲で、歌詞は環境破壊がテーマだそう。

 バチクソ名曲だが、アルバム収録時は英詩になっているのが個人的に唯一の難点

 まあ、その辺は好みだ。

 

 

 

#7 STUCK MAN

 前曲からの温度差すげぇや…

ニューメタル的なファンキー且つ、ヘヴィな楽曲

DIRの曲で本格的なスラップが登場するのってこれが初めてじゃないんでしょうか。新鮮ですね。

 軽快なイントロからは想像できないぐらい人外ボイスの応酬。最高だ。

 

 

 

#8 冷血なりせば

                          これ大好き!!!

 UROBOROS屈指のカオス曲 本作のオリエンタルなフォークメタル成分を濃縮還元したような曲で、ヘヴィな楽器陣と人外ボイスのコンビネーションで優勝間違いなし。

 民族音楽チックなブレイクからのイヤァ〜〜〜(高音)からのデストロオオオオオオオイ!!(人外グロウル)はいつ聴いても良い。

この曲は是非ライブを。

 

 

 

#9 我、闇とて…

京氏のシャウトを散々人外だなんだと言ってきたが、そもそもクリーンが人外なんですよ。

ってか、クリーンが1番の聴きどころさんと言っても過言では無い。そんな人外クリーンを堪能できるのがこの曲。

歌詞はファンに向けたメッセージだそう。泣かせますね😭

 mode of UROBOROSツアーでのパフォーマンスも最高だが、本作リリース直後ぐらいの時期に死にそうになりながらライブで歌っているのもまた良い。

 

 

 

#10 BUGABOO

 前曲から一転して、おどろおどろしいイントロから始まるヘヴィな曲

 ミディアムテンポ曲かと思いきや、疾走パートもあり

他の曲でも聴けるが、グロウルからのホイッスルとかどんな喉してたら出来るんすかねまじで。

 リマスター盤にはアカペラ版が収録されています。実質ASMRです。

 

 

 

#11 凱歌、沈黙が眠る頃

 メロディアスなイントロから、バラードが始まるかと思いきやまさかのメタリックな曲

 この曲も戦争がテーマ 戦争っていうかナチス・ドイツかな。アウシュビッツって固有名詞も出てくるし。

 暴力的な曲だが、サビはメロディアス。

アルバムも終盤へ、この曲もクライマックス感を演出していますね。

 

 

 

#12 DOZING GREEN

 GLASS SKINより前にリリースされた、本作からの先行シングル。

                     そ  し  て  大  名  曲

前作が攻撃力に全振りしたような作品だったので、リアルタイムで聴いていたリスナーはさぞかし驚いたことでしょう。

 ただ、この曲もアルバム収録時には英詩に…なんでや…

アルバムの雰囲気的にも日本語詩で問題なかったと思うんやが…

 まあでもそんなことはどうでも良くなるぐらいの名曲なので必聴

 

 

 

#13 INCONVENIENT IDEAL

 本作ラストは、3拍子のバラード。かなり意外ですよね。

 それでもラストに相応しい壮大な楽曲で、サビのキーが鬼のように高い

 一瞬ではあるが、DIR屈指の高さだと思います。

物悲しいが、暗闇の中に希望を感じさせるような内容の歌詞で本作の世界観を締めくくってくれます。

 

 

 

 

 

 以上、UROBOROSのお話でした。

 本記事を執筆するにあたって久しぶりに聴き返したけどやっぱり大名盤です。DIRの最高傑作に挙げる人が多いのも納得

 ハードな楽曲は多いもののそれぞれの曲に個性があるので、DIR EN GREYを初めて聴く人にもオススメ

 バンド自体に興味なくても本作を通して聴く価値は大いにあります。それぐらいの名盤なので。

 

 

 

 

 

 

 

 

ぼな゙…゙ま゙だ…゙(人外シャウト)